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このシリーズ「新入社員、○○に出会う」は、新入社員が職場で遭遇する出来事や、ちょっと困った上司・先輩とのやりとりを、実体験風のショートストーリーでお届けする連載です。
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各話あたり3分程度で読めるボリュームで、モヤモヤの正体や対処法については後半でちょっとだけ解説します。
「急ぎ」って、いつまでのことですか?
そろそろ入社して1ヶ月という頃、僕は所属するチームのA先輩から資料作成を頼まれた。
「これ、急ぎでお願いできる?」
急ぎ、了解です。確かに承りました!
内容を確認してみると、この仕事だけに集中すれば明日の午前中には終わるはず。「急ぎ」というのがいつまでのことかはっきりしないけど、それで怒られることはないだろう。
なるべく早めに終わらせて、僕の有能ぶりをそれとなく、だが、しっかりとアピールしてやろうじゃないか・・・!
「明日まで」ということは、明日までということですよね?
作業を始めて10分後、今度は同チームのB先輩から声をかけられた。
「あ、昨日話してた件、明日までにお願いね」
戸惑っている僕を振り返ることなく、それだけ伝えてB先輩は立ち去ってしまった。
…あ、あれ、その件って、昨日の時点では「今週中」くらいの感じで話してたはずなのでは?
さて困った。
この2つの仕事を両方とも明日までに終わらせることは、僕のキャパ的におそらく、というか、はっきり言って無理である。
ここで僕がすべきなのは、多分…
- それぞれの仕事について、正確なリミットを確認する
- そのうえで、必要であれば先輩同士で相談してもらう
…ということなのだろうけど、先輩間の「調整」を僕なんかが仕切ったりして良いものだろうか?
ポイント解説:勝手な判断、ダメ!絶対!

ここがポイント!
ここで求められているのは、「どちらの仕事を優先すべきか」を自分で判断することではありません。
同じような期日で依頼された仕事が複数あり、その全てを終わらせることが難しい場合はどうすべきでしょうか?
今回の例では、それぞれの担当者である2人の先輩に確認することなく、自分で優先順位を判断してしまうことは絶対NGです。
「Aさんからは”急ぎで”と言われていて、Bさんからも”明日まで”と言われています。両方は難しいので、優先順位を教えていただけますか?」
それによって先輩方に調整の手間をかけてしまったとしても、どちらかの締め切りを守れないよりは遥かにマシです。
…とは言っても、結果的に後回しにされた先輩がどう受け止めるかはまた別問題ですが…。
【悲報】先輩は意外と「大人げない」と判明
意を決して、僕は2人の先輩に、今の状況をそのまま伝えてみることにした。
「実は、お二人からお仕事をいただいていて、僕のキャパ的に両方は難しそうで……」
A先輩曰く、
「さっきは”急ぎで”とか曖昧な指示をして済まなかった。実はそれ、明日午前の商談で要る資料なんだ」
明日午前の商談で必要、ということはA先輩のチェック・修正の時間を考えるとほとんど余裕が無いことになる。
困るな、もう。そういうことは先に言ってくれないと…。
次にB先輩曰く、
「明日の商談に必要なら仕方ない。こっちで頼みたかったのは社内用の資料だから、今回は自分でやるよ…俺も忙しいけど」
そう言って、そのままオフィスから出て行ってしまった。これは、もしかして怒ってらっしゃる…?
「ああ…、大丈夫、大丈夫。あいつには俺からフォローしとくから。気にしなくていいよ。」
A先輩がそう言ってくれた。聞けば、2人は同期で、大学の同級生だそうだ。そういう間柄であれば、ここはお任せしておこう。
考えてみれば、先輩社員といえど僕との歳の差は数歳程度。
多少は大人げないところがあったとしても許してあげる、それが社会人というものではないだろうか。
謎の上から目線で、僕は(表情に出ないように細心の注意を払いながら)思ったのであった。
