※本ページにはアフィリエイト広告が含まれています。

このシリーズ「新入社員、○○に出会う」は、新入社員が職場で遭遇する出来事や、ちょっと困った上司・先輩とのやりとりを、実体験風のショートストーリーでお届けする連載です。
※シリーズ記事一覧は こちら
各話あたり3分程度で読めるボリュームで、モヤモヤの正体や対処法については後半でちょっとだけ解説します。
入社して2か月、僕は「スルースキル」を身につけた!
配属されて2ヶ月、僕は休憩時間に先輩と雑談をしていた。
「そういえば、俺が新人の頃にさ…」
きた!僕のセンサーはその兆候をとらえた。間違いない。これは95%以上の確率で自慢話が始まる。
取引先、上司、先輩の自慢話をそつなく聞き流すこと。それも給料のうちだということを僕は既に理解していた。
さあ、来るなら来てみろ!一瞬も退屈そうな表情をすることなく、全てを受け流してやる。
僕は集中力を高め、体制を整えた。
それは意外にも「失敗スレスレ」の話だった
ところが、そこから続く話は僕の予想とは違っていた。
「新人時代、大口の契約を取ったはいいものの、納期の計算を間違えて、あわや大惨事ということがあってさ」
……あれ、自慢話ではない?
「課長が、”祝日があるのを忘れんなよ” って言ってくれなかったら完全にアウトだったよ」
これは聞くべき話かもしれん。生意気にもそう思った僕は「聞き流しモード」を解除、シームレスに「傾聴モード」に移行した。
隣で聞いていた別の先輩が、笑いながら会話に入ってきた。
「秋の祝日って、ほんっとに変則的だよな。君も気をつけろよ」
その「ほんっとに」の部分に実感がこもっていることからして、その先輩もやらかした、または危うくやらかしそうになった経験があるのだろう。
何があったかは、こちらからは聞くまい。それが大人というものだ(多分)。
ポイント解説:あえて弱み・デメリットを伝えることで信頼を獲得

ここがポイント!
デメリットや弱み、失敗談なども伝える「両面提示」は、聞き手からの信頼を得やすいことが知られています。
人は良い話ばかりを聞かされると、無意識のうちに「都合の悪い部分を隠しているのでは」と警戒心を抱いてしまいます。逆に、失敗談や弱みも含めて話してくれる相手には「この人は誠実に話している」と感じやすくなります。
これは心理学で「両面提示」と呼ばれる効果で、現代では広告・マーケティングやプレゼンなどで広く使われています。ちなみにメリットなど良い面だけを伝えることを「一面提示」と言います。
上の例でも、先輩は意図的に両面提示の効果を狙ったわけでは無いかもしれませんが、「あわや大惨事でさ」という話により、結果的に「僕」の警戒心を解くことに成功しています。
「祝日=ラッキー」とは限らない
話が終わったところで、僕はネットで調べてみた。すると曜日のとの関係で9~10月の祝日は毎年日付が変わるらしい。
誰だ、こんな分かりにくい制度にしたのは。責任者出てこい、と僕は思った。
学生時代は「祝日=ラッキー」くらいにしか思っていなかったけど、これは祝日に対する認識を改めねば。
他にもあれこれ調べてみたところ、あえてマイナスの情報を開示する「両面提示」という方法があるらしいことが分かった。
確かに、いいことばっかり繰り返している広告は「胡散臭い」と感じるし、これは今後のプレゼンにも使えるかもしれない。
もっとも、僕が取引先にプレゼンさせてもらう機会は、だいぶ先のことだろうけれども・・・。
