※本ページにはアフィリエイト広告が含まれています。

このシリーズ「新入社員、○○に出会う」は、新入社員が職場で遭遇する出来事や、ちょっと困った上司・先輩とのやりとりを、実体験風のショートストーリーでお届けする連載です。
※シリーズ記事一覧は こちら
各話あたり3分程度で読めるボリュームで、モヤモヤの正体や対処法については後半でちょっとだけ解説します。
成功者はかく語る
僕は最近体重が気になるようになった。
僕は20代前半、まだまだ「おっさん」にはなりたくない。
そこでジムに通おうか迷っている、ということ先輩に話すと、
「筋トレなんて自宅で充分。ダイエットだけなら自重トレーニングだけでOKだよ」
そう断言するだけあって、先輩は結構いい体格をしている。
あれ、だったらジムの存在意義ってなんだ?
なにか大事な情報が抜けてる気がするぞ。
失敗者の声は伝わらない
うちの会社の基幹システムは導入後15年経っているそうだ。
そろそろ見直しを、ということでDXコンサルなる人が来社。手が空いている社員はプレゼンを聞くことになった。
「ここは最新のAI技術を使ってうんぬんかんぬん、導入した大手A社さんの事例ではなんとかかんとか」
コンサルの話が続く中で、社長が質問した。
「DXが上手くいった会社もあるとして、失敗した会社はどうでした?」
おお、さすが社長。その時、僕の中でパズルのピースがはまった気がした。
ポイント解説:偏った情報が偏った印象を生み出す

ここがポイント!
これは「生存者バイアス」と呼ばれる心理現象です。
- コンサル会社のホームページに掲載された、成功事例
- 学習塾・資格予備校の壁に貼られた、合格者の声
- 学歴なんて不要だ!という主張の中で紹介される、スティーブ・ジョブズの物語
- その他、型破りな生き方をした成功者の自伝など
これらが華々しく伝えられる一方で、失敗した企業、不合格者、「やっぱり大学まで行っとけばよかった」という声、などが闇に葬られています。
生存者バイアスの怖いところは、声を上げている成功者本人や紹介事例には悪意や嘘が無かったとしても、偏った情報が間違った、あるいはバランスを欠いた印象を生み出してしまうことです。
【朗報】先輩に悪気はなかった
後で聞いたところ、先輩は学生時代にやっていたスポーツの延長で筋トレをやっていたらしい。
さらにジムでトレーナーの指導も受けたことがあるそうだ。
つまり自宅トレーニングに没頭する前に基礎ができていたということ。
そこを指摘してみると、
「あー、言われてみればそうだね」
と、先輩は笑っていた。
いやいや、そこは他人にアドバイスする前に自分で気づくべきなのでは。
