謝ったら負け?間違いを認めない人の心理と末路をタイプ別に解説

謝る人・謝らない人

あなたの周りに、こんな人はいませんか?

ミスは明らかなのに、絶対に「ごめん」「すみません」と言わない。
それどころか「いや、それはこういう事情で」と理屈をこねられているうちに、こちらが面倒臭くなり、うやむやになってしまう。

職場の同僚や上司、取引先、あるいは家族・友人など
「なんで、そこまで頑なに間違いを認めないんだろう」
と思わせる人は割とどこにでもいます。

ただ、ひとくちに「間違いを認めない人」といっても、いくつかのタイプに分かれます。タイプを見分けることにより、そういった人の心理も少しは理解できるようになるかもしれません。

また、メンツや体面を気にして間違いをすぐに改めないことは、未来にツケを回しているようなものだと考えられます。そうして先送りした大きなツケを支払う羽目になった、個人や組織の「末路」の事例もまとめてみました。

目次

タイプ別「間違いを認めない人」分析

間違いを認めない人に対して、
「プライドが高い」
「強情」
「負けず嫌い」

などの一言で片づけられてしまうことが多いです。

ミスを認めずふてくされた人
ミスを認めず、ふてくされた人

しかし、その心理を分析・洞察してみると、

  • 本心では自分が間違っていると気づいている人
  • 本気で自分が間違っていないと思っている人

大きくこの2つに分かれます。

タイプ① 強がりタイプ(自分のミスをだと分かっている)

自分の誤りを指摘された際、内心では「うわ、やってしまった!」という自覚があるタイプです。

自覚はあるものの、人前で格好がつかない、特に部下や子供などの前だとメンツが潰れる、という心理が働き、それを認めることができません。

そこで、ミスを認める代わりに「想定内です」と言ってみたり、話題をすり替えたりします。話題をすり替える人の心理や、すり替えのパターンについては以下の記事も読んでみてください。

「強がりタイプ」にも色々ある

この「強がりタイプ」をさらに細かく分類することも可能です。

まず1つ目として単に「メンツが潰れるのが嫌」という、体裁を気にしているタイプ。
もう1つは、そもそも自分に自信がない(=自己肯定感が低い)ため、非を認めることが自分の価値の全否定にまで感じられてしまうタイプです。

後者のタイプは一見プライドの塊、場合によっては自信家に見えますが、実際には自信の無さを見透かされないために虚勢を張っていると見ることもできます。

このタイプは自分のミスの根拠を示されて逃げ場がなくなると、感情的に爆発する可能性がありますので、対応には注意が必要です。

タイプ② 間違った認識タイプ(自分のミスだと思っていない)

こちらはもっとタフな、いわば強敵で、そもそも「自分が間違えた」「このトラブルは自分のせい」という認識自体がありません。

普通の方からすると、自分がしたことで周囲の人が迷惑を被っていれば「謝った方が良いのでは」という気持ちになります。(そこから実際に謝るかどうかは別として)

しかし、このタイプの人は「自分のせい」と考えることができないので、謝るのが気まずいとかプライドが傷つくとかでなく、自分が謝る必要性すら感じることはありません。

自分のミスに対して、
タイプ①は「認めたくない」
タイプ②は「認識できていない」
ということで、表向きの態度は似ていたとしても、内面的には全くの別物です。

最も厄介な「悪いのはアイツだ」と信じ込む人

ここまでの2タイプには、見逃すと厄介な”もう一段先”があります。

それは、ただ自分の非を認めないだけでなく、誰かを犯人に仕立てる、「他責思考」です。これは3つ目のタイプというより、タイプ①②の共通の進化(?)形だと思ってください。

このタイプに当てはまる人は、最初はただの言い逃れるための方便だった
「悪いのは自分じゃない、アイツだ」
という考えを真実として信じ込んでしまいます。そう考えた方が自分を責めずに済むので、心が楽だからです。

例えば、進めていたプロジェクトが失敗したときに
「あの部署が足を引っ張った」
「部下の能力が低かった」

と本気で思い込んでしまい、自分の判断ミスは記憶から抜け落ちる、といった形で表れます。

ただし、犯人を仕立てたところで本当の問題は1ミリも解決しません。むしろ放置された問題は大きくなり、新しい生贄を求める心理が働き続けます。

こういった「他責思考」の人からは周囲の人の心が離れて行ってしまうのは、言うまでもないでしょう。

もしかして、病気や障害の可能性は?

自分の間違いを認めない傾向が極端になると、周囲の人からは「それって何かの病気では?」と思えるかもしれません。実際、ごく極端なケースでは自己愛的な性格の傾向や、発達特性(ASDなど)が背景にあると語られることもあります。

ただし、専門家でない者が「あの人は◯◯だ」と決めつけるのは差別にもつながりかねません。そのような安易なラベル貼りは、本人・周囲の人いずれにとっても問題の解決にならないことに注意すべきです。

もしも本人や身近な人が困っているように見えたなら、専門家への相談を勧めるのが筋ではないでしょうか?

国を滅ぼした?間違いを認めない皇帝

歴史上、間違いを早めに認めて修正(訂正)しなかったせいで大失敗に陥った例は枚挙にいとまがありません。ここでは代表として、1人だけ挙げてみます。

ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世

ヴィルヘルム2世は第一次世界大戦時のドイツ皇帝です。(在位:1888年 – 1918年)

彼は自分の政治能力を過信し、当時のドイツを巧みに舵取りしていた宰相ビスマルクを切り捨ててしまいました。その後は周囲の意見を聞き入れず強気の政策を続けた結果、ドイツは第一次世界大戦で敗戦。ドイツの国力を見誤っていたのが原因と考えられています。

ヴィルヘルム2世は最後まで自分の誤りを認めることなく退位、亡命先の外国で生涯を終えました。

Wilhelm
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世イメージ

ヴィルヘルム2世のようなタイプの共通のパターンとして、間違いを認めないことにより本当のことを言ってくれる人が一人また一人と周囲から去っていきます。その結果、耳に心地よいことを言うイエスマンしか残らず、いわゆる裸の王様状態の末路が待っています。

特に政治家など、責任が大きい個人が間違いを認めなかった代償は大きく、時には国家を崩壊の危機にさらしてしまいます。

組織が間違いを認めなかった結果

間違いを認めないことが悲劇的な末路をもたらすのは、個人だけではありません。

防げたはずだった、福島第一原発事故

記憶に新しいのが、東日本大震災の際の福島第一原発の事故です。じつは東京電力は、大震災の数年前に自社で試算を行い、設計当初の想定をはるかに超える高さ(敷地の南側で15.7メートル)の津波が来うる、という分析結果を得ていました。

にもかかわらず、対策は「まだ大丈夫」と先送りされたまま、大震災の日を迎えます。後の事故調査では、これは自然災害ではなく「人災」であり、きちんと備えていれば防げたはずだ、と結論づけられました。

乗組員全員が亡くなった、チャレンジャー号の事故

海の向こうでも同様のことが起きています。
1986年、アメリカのスペースシャトル「チャレンジャー号」が打ち上げ直後に空中分解し、7人の乗組員全員が亡くなりました。

直接の原因は、気温の低温により部品の継ぎ目を密封するゴム製の部品(Oリング)が硬くなり、機能しなかったことです。そして恐ろしいのは、その危険性を事故前夜までに技術者たちが警告していたことです。

しかし、その声は採用されることなく打ち上げは強行されました。現場の訴えを組織が認めなかった結果、打ち上げから73秒後に悲劇が訪れました。

ここで紹介した事例で共通しているのは、危険を知らせる声が事前にあったこと。そして、適切なタイミングで間違いを認めなかった当人ではなく、別の人たちの命が犠牲になったことです。

「間違いを認めない人」との付き合い方

では、現実にこういう相手がいたら、どうすれば良いのでしょうか?対処法はタイプによって違いますが、共通して使えるものを挙げます。

対処法①正面から論破・訂正しない

とくに強がりタイプに対して、正面からの論破・訂正は逆効果です。

「ほら、あなたが間違ってる」と追い詰めるほど、相手はメンツや自己イメージを守ろうとして、ますます頑なになります。従って、勝ち負けの土俵に引きずり込まないのが鉄則です。

対処法②記録を残す

次に「言った・言わない」になりやすい相手とは、重要なやり取りをメールやチャットなど文字に残しておくことが大切です。感情的にぶつかることを避け、事実を積み上げておくことが後々になって意味を持ちます。

対処法③逃げ道を残す

間違いを決して自らは認めない人に対して、相手が自分から引き下がれる余地を残すことが効果を発揮するかもしれません。

また「こういう見方もありますが、どうでしょう?」と、選択を相手に委ねるような聞き方をすると、過剰な防御反応を回避できる可能性があります。

いずれにしても「論破合戦」は回避すること

これらの対処法でも対応が難しければ、自分だけで何とかしようとせず、仕組みに乗せることが大切です。上司、ファシリテーター、社内ルールや手続きを活用し、あなた一人で抱え込む事態を回避します。

そして、いちばん大切なこととして、
「自分ならきっと、この人を変えられる」
などとは思わないことです。

他人を変えようという試みは多くの場合、徒労に終わります。もし他人を変えられるとしたら、それは本人が変わりたいと願っている場合だけです。そもそも本人が変わろうと思っていないのに、あなたが変えてやろうと考えるのは思い上がりに過ぎません。

変わろうとしない相手のために、あなたが無駄なエネルギーを消耗するくらいなら、むしろ適度な距離を保つことを考えるべきです。

あなたが「間違いを認めない人」にならないために

ここまで、「間違いを認めない人」のことを、困った他人の話として読ん頂いたと思います。

しかし、お気づきの方もいると思いますが、タイプ①(強がりタイプ)の芽は、私たちの誰の中にもあります。

ミスを指摘されたときに、プライドを守りたくて「いや、でも」と言いたくなる瞬間こそ「間違いを認めない人」に仲間入りしてしまうかどうかの分かれ道です。

「あ、やってしまった」と思ったその場で間違いを認めてしまうことが、周囲の人からの信頼を失わない最良の選択です。ツケを支払うのが後になればなるほど、負債は利子を生み、代償が大きくなっていきます。

謝ること非を認めることは「負け」ではなく、むしろ信頼を勝ち取る手段だと考えるのが、バランスの取れた考え方ではないでしょうか?

【SUUMOギフトカードプレゼント】

【楽天】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次